SACMでは、サービスアダプタのコンフィグをサーバ側で管理します。 SACMにおけるコンフィグは、サービスアダプタの動作を規定するデータを指します。 一般的には、ルータのCLI形式のコンフィグや、サーバの各種プログラムの設定情報、 汎用のバイナリデータなどです。
これらは管理する機器ごとに内容が異なるのが通例で、たとえばIPアドレスやホスト名、 フィルタ情報などが含まれます。SACMでは、機器ごと(SAコードごと)に異なるコンフィグを作成し、保存します。 機器が起動すると、Pull動作によって自身に割り当てられたコンフィグを取得し、動作することになります。
SACMでは、特定の機器に依存しない管理を実現している都合上、コンフィグの内容については一切の解釈を行いません。 このため、作成されたコンフィグが正しいかどうかはSACMシステムからは把握できません。 コンフィグの内容に不備があり、機器の起動に失敗する状況となった場合でも、SACMでそれを事前に検出することはできませんのでご注ください。
SACM上で管理されるコンフィグは、状況に応じて以下の種別に分類されます。
コンフィグ種別 |
説明 |
---|---|
作業コンフィグ |
サーバ上に保存されるコンフィグです。「次回起動時コンフィグに反映」操作を行う ことによってサービスアダプタに反映されます。 |
次回起動時コンフィグ |
作業コンフィグを「次回起動時反映」した際に作成されるコンフィグです。 サービスアダプタが起動する際に反映されるコンフィグです。 |
動作コンフィグ |
サービスアダプタに反映され、実際の動作に使用されているコンフィグです。 次回起動時コンフィグがサービスアダプタに反映されたとき、および作業コンフィグ を「即時反映」した際に作成されます。 |
これらのコンフィグを、コントロールパネルから編集、反映作業を行うことでサービスアダプタのコンフィグを管理します。
なお、サービスアダプタにssh/telnet等でログインし、直接コンフィグを変更することはSACMの管理下では通常行いません。 なぜならば、サービスアダプタ上でコンフィグを変更してしまうと、サーバ上に保存されているコンフィグと整合性が取れなくなり、動作しているコンフィグがどのような状態か把握できなくなってしまうためです。
このため、サービスアダプタの機種によっては、SACMで動作している場合直接ログインでのコンフィグ編集を制限しているものもあります。
SACMで扱えるコンフィグは、テキスト形式とバイナリ形式の2種類となります。
テキスト形式
テキスト形式で扱うことが可能なコンフィグです。SACM上で直接コンフィグを編集、参照することができます。 ルータ機器などのコンフィグは通常こちらの形式となります。
バイナリ形式
テキスト形式で扱うことができないコンフィグは、すべてバイナリ形式のコンフィグとなります。 SACM上では、コンフィグの内容を直接参照することはできず、ダウンロードとアップロードのみが可能となります。
テキスト形式で扱えるのは、現状 US-ASCII のテキストのみに限られます。 日本語などのマルチバイト文字列が含まれる場合、バイナリコンフィグで取り扱う必要があります。
なお、コンフィグ種別はモジュール定義とともに、通常ハードウェアベンダが仕様を予め決定するため、利用者側で変更することはできません。
通常、コンフィグの内容が正しいかどうかはSACMでは関知しません。 ただし、特定の機器についてはコンフィグ検証機能が提供されており、文法的に正しいかどうかをチェックすることができます。 現在、検証機能に対応している機器は以下の通りです。
機器名 |
検証内容 |
---|---|
SEIL/B1 |
|
SEIL/X1 |
|
SEIL/X2 |
|
SEIL/X4 |
|
SEIL/x86 Fuji |
|
SEIL/x86 Ayame |
|
SEIL/BPV4 |
|
SEIL CA10 |
|
SA-W1 |
|
SA-W2 |
|
SA-W2L |
|
SA-W2S |